12月25日(クリスマスの日)山口県柳井市柳井湾
柳井港沖にある小島、裸島の踏査をしました。
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この島は般若姫伝説では、大嵐で海に投げ出された水夫たちが命からがら裸で泳ぎ着いた島として語られています。
また、源平合戦の戦の合間に、源義経の家来、武蔵坊弁慶が琴石山に登り、足駄(あしだ)に挟まった大岩を、じゃまだと足を振ると、その大岩が瀬戸内海にドボンと落ち、それが裸島になったという伝説があります。
島の頂上には裸明神があり、古くから海の安全、家内安全など祈願する地元の信仰の場として大切に守られています。
じつはこの島の周囲では、マグマが岩の間を通ってせり上がり、地表で急激に冷やされて凝固と収縮によりできた、瀬戸内海では珍しい柱状節理が見られます。
しかし、普通、柱状節理は一方向からの規則正しい亀裂が見られるのですが、裸島の亀裂は不規則な冷却によりものと思われる2方向からのものも見られます。
また、普通の柱状摂理は6角形のものが多いのですが、ここは4及び5角形のものが多く、大きいものは家の柱くらいあります。
ここの柱状摂理は上から下に階段状になっていて、海底でもこのような形状が見られるものと推測できますが、これは後日潜水調査をする必要があります。
南側ではかなり急速に冷えたと思われる部分があり、そこは複雑な亀裂が入っています。