2月24日(月)山口県周防大島町「立島」
調査の依頼を受けて、今から40年前まで人が住んでいた周囲1.5kmの無人島「立島」の調査を行いました。
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「立島」は周防大島の南に位置し、周防大島町伊崎港から1kmの沖合いにあります。
今日の踏査の目的の一つは島の南側にある山の三角点を見つけること、もう一つは集落の墓地を探すことです。
どこの集落も同じですが、人が耕作して放棄した所は竹や野いばらが繁茂し行く手を遮ります。
しかし、山に分け入ると大木が茂り下草はなくなり気持ちよく歩け、ほどなくに三角点を見つけることができました。
頂上から尾根伝いに、時には竹やブッシュと格闘しながら下ると、突然目の前に墓地が現れました。
時々、早春のマムシグサやキケンマが疲れた体を癒してくれます。
昼食は船着場まで戻り、暖かな日差しを浴びて摂りました。
午後からは現在3軒しか残っていない(かつては10軒あった)集落跡を探索し、宮本常一や福島菊次郎さんが昭和12年~20年代に撮った写真の場所を特定していきました。
かつて、小学校で使われていたストーブも見つけました。
立島から周防大島の中学校、高校へ通う子どもたちは定期船がないので、帰りは伊崎の海岸でのろしを上げて迎えの漁船に合図したそうです。
それぞれの場所や残された物を見て、かつてこの地で暮らしていた人々の暮らしぶりや思いなどを少しは感じることができた一日でした。